工期 | 2015/12/19~2016/10/31 | 場所 | 西宮市 枝川町19番 所属 |
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発注者 | 西宮市 上下水道局 下水道部 下水建設課 | ||
概要 | 発進立坑築造工 N=1箇所 (内径φ12.0m・深度=24.1m) 付帯工 一式 |
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詳細 | 本工事は、西宮市の南部合流区域において整備を行う合流貯留管の一部である発進立坑を築造する工事です。 当該工事場所は、浜甲子園運動公園内のため公園利用者に対する安全確保及び環境保全に留意した施工を行う必要がありました。特に、掘削による影響が近接する大口径の下水道管に及んだ場合、地盤沈下を招き大惨事となる恐れが示唆されため、地盤の引込み・不同沈下に留意した慎重な施工を行いました。 |
本工事はアーバンリング工法で鋼製リング立坑を構築するもので、掘削深度28mを超える大深度・大口径の現場でした。
大量な土砂を地下水位バランスを保ちながら水中掘削を行うため、必然的に高含水の土砂処分が発生します。
現場の大阪郡層は、100万年間に六甲山地が数100m隆起し、大阪湾は数100m沈降し、海面の上下で軟弱な粘性土が11.0m堆積し、不透水層を形成する地層でした。本立坑の大口径掘削で開放された被圧地下水層から湧きでた水が、標準地下水位を2.0m押し上げ、地上より0.7m高く溢れ出ることも有りました。
この様な影響も視野に入れ、環境・施工サイクル維持の設備を色々試行錯誤して事前に整えましたが、アーバンリング工法のサイクルの速さに驚き、特に、120t級クラムシェルの掘削量と掘削土砂積込運搬搬出のサイクルはリング組立を挟むので何とか追いつく程、それに大量な土砂を天日乾燥して処分に繋げる仮置き場の確保と整備、その他工事関係先との調整等やり繰りが非常に大変でしたが、無事想定内で施工を終えることができました。これも一重に関係各位の協力がありと感謝しています。
近隣の皆様には、長期間工事車両等の頻繁な運行で、大変ご迷惑をお掛けしました。この場をお借りしまして、お詫びと多大なご協力へ心より感謝を申し上げます。ありがとうございました。